
日本では、4~5年前頃からでしょうか、「キレやすい若者」、「キレやすい年配者」という表現をよく耳にするようになりました。
また、30年前であれば、職場や教室では怒鳴り声の1つや2つ、日常茶飯事でしたが、今は、そう簡単に感情に任せて誰かを怒鳴り付けるようなことが出来ない世の中になりました。
しかしそんな世の中を、新型コロナウィルスが更に大きく変化させようとしています。
活字による周囲の人との連絡中心となり、対面での直接のコミュニケーションの機会が、特に高校生よりも上の年代では激減しています。
コミュニケーションがよりシンプルになる、というプラスがある反面、他人とのコミュニケーションが苦手な方々にとっては更にその苦手を助長するような世の中になりつつあります。
私は、そのような”無機質”化する世の中を危惧しております。
コミュニケーションがシンプルになる、ということは、多くの場合で、「言いたいことを言わずに、その場をやり過ごす」という解決方法が取られるに過ぎないからです。
そのひずみは、必ずどこかに出ます。ストレスも溜まります。つまり、対人関係において、適切に自分の言いたいことを伝えられないと、その場は一見丸く収まっても、必ずその反動が、当人の周囲で起きます。
このような世の中を危惧し、2019年後半から本格的にスタートしているのが、アンガーマネジメントの一環である、『アンガーリリースメンター®』という取り組みです。
私もこの取り組みを開始するに当たり、アンガーマネジメントについて説明された書籍を何冊も読みましたが、非常に怖いのが、「手法で、小手先で、解決しようとしている説明が多い」という点です。
もし、手法や小手先ではなく、本質的な「アンガーマネジメント」を実践したい、とお考えのかたは、ぜひ、お読みいただければ幸いです。
以下の2~3個にあてはまるかたが対象の記事です
- 自身が最近少し感情的になりやすい
- お子さんや家族に毎日のようにキレてしまうが、変わりたい
- 自身の家族に、感情的になりやすいかたがいる
- とにかく毎日穏やかな精神状態で過ごしたい
- もし変われるなら、感情的になりやすい性格を今変えてみたい
- 感情的になりやすいかたに、上手に良いサポートをしたい
- 自分の周囲の環境を穏やかなものに変えていきたい。そういう講師になりたい
「怒り」がもたらすマイナスの影響

あなたは、自身が誰かに怒鳴ってしまったがゆえに、それから2~3時間は、後悔、反省、相手との関係亀裂とで、どんよりと落ち込んでしまった、という経験はありませんでしょうか?
「怒り」の悪影響が最も出るのは、私は、「そのあと」だと感じています。
- キレたことにより、みんな言いたいことが言えなくなってしまう
- キレたことにより、楽しめるはずの場が、暗く、楽しめない場に変わってしまった
- キレたことにより、周りから、あまり誘われなくなった
- キレたことにより、相手がよく自分の表情をびくびくチェックするようになった
- キレたことにより、相手が、嘘を付くようになった
これらはほんの一例に過ぎず、あなたが感情的になってしまうことがあるとしたら、そのケースに応じた分だけ、たくさんの「そのあと」の悪影響が存在するのではないでしょうか。
キレた本人は、一瞬のことのように自覚しているかもしれません。
しかし、周囲は、その人に対して、「くしゃみ同然にたまたまキレた」とは見ていないんです。そのキレた以降、その人に対して、周囲は過度に気を遣うようになります。ある種の、人間に備わっている、身を守るための生存本能の1つです。
「怒り」は完全に悪というわけではない

しかし、だからと言って、「怒りの感情自体を一切捨て去れる訓練をしましょう」というような、極端な禅の教えのようなことを言うつもりはありません。
なぜなら、「怒り」の感情は、あなたを、「こうありたい」という方向に導くための道しるべとも言えるからです。
あなたが、キレてしまったり、誰かにカーっとなったり、何かをスイッチとしてイライラしてしまったとき。
ぜひ、30分後で構いませんので、「今回、何に自分はキレたのか。イライラしたのか。」を冷静に振り返ってみてください。
その振り返りを、1ヶ月で5回ぐらい繰り返すと、
私は、こういうことを許せない
私は、こういうことを避けないと
怒りやすくなってしまう
これらが自覚できるようになってきます。予防できるようになるんです。
しかも、自分自身の「こだわり」や、「譲れないこと」、「大切にしたいこと」も見えてくるため、人生を、「こうありたい」という方向へ、よりシンプルに向けることができると言っても過言ではありません。
それだけ、自分の「怒り」というのは、様々な好材料も与えてくれるんです。
(だからと言って、「怒り」をいつも携えて生きればいい、ということではありません)
どうしたら、自分の「怒り」を克服できるのか

ここまでで、自分の「怒り」は押し殺すのではなく、「しっかりと見つめて、自分の怒りと”付き合う”こと」が大切であることが、少しご理解いただけているのではないでしょうか。
私が今回ご説明する「アンガーリリースメンター®」では、以下のような誤解をまずは解きたいのです。
- 怒りやすい自分を制御しなければならない
- 自分を怒らせる誰かとは付き合わないようにすればいい
- 世の中が「キレやすい人」を育てているのであって、自分は間違っていない
- 怒りを用いずに、相手を納得させるテクニックが存在する
私がアンガーマネジメントについて深く研究を進める上で、上記のようなアドバイスが非常に多いことに、違和感を感じています。
これらは、自分自身が直面している本当の課題と向き合わずに、ただ、感情を押し殺したり、腫れ物に触らなかったり、課題から逃げているに過ぎません。
私は、「アンガーリリースメンター®」個人指導において、一貫して、以下が「怒りの克服」に繋がると、一人一人にお伝えしています。
- 自分自身の本当の欲求に気が付きましょう
- 自分も他人も、人の感情は水が下に流れるがごとく自然の流れです
- 「怒る」ほど爆発する前に、毎日、言いたいことをストレートに言いましょう
- 自分の怒りを誘発する誰かとの時間は、あなたにとって「リトマス試験紙」のように感情の変化を知る絶好の機会です
- 「怒り」をもって誰かの考えを変えようとする前に、その相手のことを深く理解し、敬える自分になりましょう
- 親子も、先生と生徒も、上司と部下でさえも、お互い学び合える「平等」の関係であると心底思える自分になりましょう
つまり、手法や小手先で、アンガーマネジメントをしても、何の意味もありません。そんな人生を送っても幸せにはなりません。
断言します。
そうではなくて、
「ありたい自分を毎日忠実に追求していくこと、そして、自分以外の全ての人に、ありたい自分を追求する権利が当然あることを腹の底から理解すること」
これらが、本質的な「アンガーマネジメント」であり、「幸せの追求」なんだと私は信じて疑いませんし、アンガーリリースメンター®に取り組む全てのかたが、この考え方に行き着くことで、怒りを克服し、幸せを実感しているのが、揺るがない事実なんです^^
2019年にスタートした『アンガーリリースメンター®』について
昨年からスタートしている「アンガーリリースメンター®」について簡単にご説明します。
以下どちらかの動機のかたを対象としていますが、前者の動機のかたがこの1年間は多いようです。
- 自分自身が最近怒りやすく、ストレスも感じている。自分自分の怒りを克服していきたい
- 世の中の「怒り」に課題意識を持っており、メンター/講師となって、「アンガーマネジメント」を広めたい
どちらの動機でのお問い合わせでも構いません。
そして、特定のテキストをご購入いただくとか、動画から勉強していただく、というような一般的な資格取得のプログラムではございません。
じっくりとお問合せ者様の動機やお考えを伺い、1週間ぐらいの私の宿題とさせていただき、どのように「アンガーリリースメンター®」の個人指導を進めていくか、流れをゼロから作り、提案いたします。
その過程で、受講者様と私とが、同じ本をお互い購入し、1ヶ月の間に双方で読む、なども取り組み例です。
ZOOMのかたもいらっしゃいますし、新型コロナウイルス感染を気を付けながら、対面のかたもいらっしゃいます。
受講者様にとって都合のいい形で、話し合っていきましょう。
だいたい、20回ぐらいの面談を重ねて、都度お伝えする課題と向き合っていただきます。
受講者様がそれらをしっかりと向き合っていると判断した頃、「最終的な課題」をお伝えします。6か月から12か月程度の取り組みを想定しています。
お問合せから、アンガーリリースメンター®
認定までの大まかな流れ

個人指導に参加される中で、大切にしていただきたいこと

私が、個人指導の当日に、意識していることは、
「その面談の時間を、自己の反省点を洗い出し、懺悔するような、落ち込むような時間にしてほしくない」
ということです。アンガーリリースメンター®を受講する究極的な目的は「幸せの追求」なわけですから、何か反省したいことを私に話すことがあっても、私はそれらは、「川が下に流れるがごとく」といつも感じますので、落ち込むことなく、前を向いて、明るく話し合っていきましょう。
自分を成長させたり、今までの自分の考えや価値観から抜け出す、というのは、どうしても、ラクなことばかりではありません。
それでも、私との1年間も相談者様にとって、二度と戻ってこない大切な1年間ですよね。
だから、ハッピーな1年間に、一緒にしていきましょう。
合言葉は、
「どんなに悩んでも、命を取られるほどのことじゃなければ、まぁいいじゃないですか」
としましょうか♪
(1年間、と書いていますが、必ず卒業していただかなければならないわけではなく、相談者様の中にはもちろん、2年目に入っているかたもいらっしゃるので、期間というのは、あまり深く考えていただく必要はありません。柔軟にいきましょう)
『アンガーリリースメンター®』修了のための課題
先ほど、前述しましたが、私から見て、相談者様が、当初の悩みや、克服したいこと、身に付けたいこと、これらと向き合っていらっしゃるし、「アンガーリリースメンター®」を認定してもいいのではないか、と判断させていただいた頃、1つのターニングポイントとして、「修了課題」をお出しします。
ケーススタディが中心です。私が、具体的にケースを伝えます。「この登場人物のかたは、どうすべきでしょうか?」というケーススタディを想定しています。
これは、合否を設けているわけではなく、相談者様にとって、「アンガーリリースメンター®」に取り組んでいる期間の1つの集大成としていただきたいんです。
この課題をご提出いただくことで、「アンガーリリースメンター®」認定証を発行させていただきます。こちらが認定証です。

認定証を得たかたが、今後、ご自身がメンターとなって、「アンガーリリースメンター®」認定をお仕事にしていただくことも、もちろん構いません。
いつも相談に乗りますので、ゆっくり、ご自身での活動を行っていってください。
『アンガーリリースメンター®』の参加料金
通常このようなメンターや講師などの資格コースは、頭金が30万円~50万円、というのが相場だと周囲のかたから伺っています。(加えて進める中でオプション料金が5~10万円ずつかかるのが通例)
しかし、必ず当時のモチベーションが1年間維持できるとは限りませんし、頭金を準備することも大変です。(頭金を用意することが”決意の印”だと営業しているスクールも散見されますが、私は反対です。そして得られる資格は、私どもと同様に”民間資格”です)
「料金」への私の考え方は、「相談者様は、この取り組みに月間、いくらぐらい充てることができるか」ということです。
スポーツジムに月額制で通われるかたは、8000円/月を、運動不足解消のために、毎月毎月充てていますよね。
この「アンガーリリースメンター®」活動も、それに近いものを想像してください。
例えば、月額10,000円で取り組みたい、と思われたら、率直に私にそう伝えてください。私がその通りのプログラムを計画します。
10,000円/月であれば、40分のZOOM打合せを隔週で、計月2回、というイメージです。その間に、話し合う簡単な課題に取り組んでいってください。
5,000円/月であれば、その半分ぐらいの頻度でしょうか。
毎月お支払いただく形ではなく、おそらく、30,000円か、50,000円か”デポジット”していただいて、その料金を消化するまで、まずは続ける、というお支払方法を、想定しています。そうすることで、たまたまお忙しくて、面談が月に1回しか出来なかった、という際にも、相談者様に無駄に費用をお支払いただくことがなくなり、合理的だと考えています。
※お問合せ後の最初の私との電話等の打合せはもちろん無料です。
お気軽にお問合せください
- 「私(おれ)、1年間、半年間、しっかり続けられるだろうか・・」
と深刻にお考えいただく必要はありませんので、この記事を読んでいただき、自身にあてはまる、取り組みたい、と少しでも感じてくださったら、とりあえず一度お問合せをください。最初に私と話し合う中で、「こういう形なら、続けられるかもしれない」という糸口を一緒に見つけられるとは思うんです。
ちなみに、私は通称「たむきょん」。もうすぐ40歳

問合せフォームからお問合せのかたは、こちら
お電話でお問合せのかたは、070-5027-9927
なお、「人間関係」を私自身の研究テーマにしておりますので、それらにご興味あるかたは、タイトルから興味がありそうなブログを、読んでみてください。
⇒「人間関係」ブログ/みぎのうで知財事務所

執筆:田村恭佑
(認知心理学×弁理士×経営コンサル)