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『ロゴ化が必要ですね』と弁理士が言うケース

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鈴木えりな 『先生、友人が、家庭教師サービスを始めるにあたって、商標を取りたいそうです!』 たむきょん弁理士 『こんにちは。今年は夏、短かったね・・すごい猛暑だと思ったら、あっという間に涼しくなってしまって。嬉しいような...

鈴木えりな

『先生、友人が、家庭教師サービスを始めるにあたって、商標を取りたいそうです!』

たむきょん弁理士
『こんにちは。今年は夏、短かったね・・すごい猛暑だと思ったら、あっという間に涼しくなってしまって。嬉しいような寂しいような・・』

鈴木えりな
『確かに、暑いのは嫌いですが、プールとか海に行きたい気候じゃなくなるのも、寂しいものですね~』

たむきょん弁理士
『ほんとだね。
ところで本題ですが、お友達は、家庭教師業に対して、何という商標を取りたいんですか?』

鈴木えりな
『えっと、家庭教師サイトを作って、そのサイト名を

”おうちティーチャー”

にしたいそうなんです。これって、商標を取れますか?』

たむきょん弁理士
『とても良い質問だね。最近、私へのご依頼も、似たようなケースの相談がとても多いです。
えりなさんに逆質問なんですが”おうちティーチャー”とだけ聞いた時、どんなサービスの名称かな、と予想しますか?

鈴木えりな
『え?!多いケースなんですか?どういうことだろ・・。えっと、”おうちティーチャー”とだけ聞いたら、”おうちで何か教えてくれるサービス”かなぁ、ときっと想像すると思います。あっ・・』

たむきょん弁理士
『えりなさんも、何か気付いたかな。”おうちティーチャー”というネーミングから、”自宅で何か教えてくれるだろう”というサービスが簡単に想起されますよね。そのネーミングを”家庭教師業”において商標取得したいと考えてらっしゃるということ。商標の制度では・・

”指定役務(サービス)の内容や質を言い表したに過ぎないネーミング(名称)は、「識別力なし」という理由から、商標登録できない”

ことになっています。えりなさんのお友達が取りたい商標は、残念ながら、このままでは、商標登録を得るのは難しいでしょうね・・・』

鈴木えりな
『え~・・、そうなんですね。類似する商標が登録となっているかどうか、調査するまでも無く、もう結論が予想できちゃうんですね。。なぜ、そういう判断がされるんですか?

たむきょん弁理士
サービス内容を、言い表したに過ぎないようなネーミングは、誰もがそのネーミングを使いたいはずです。そのようなネーミングを、商標という制度をもって、特定の個人(法人)に独占させてしまうことは、商慣習上、よろしくないから、と言われています。』

鈴木えりな

『もう、絶対無理なんですか?友達に何て伝えよう・・』

たむきょん弁理士
『先ほど言ったように、私のお客様からも、サービス内容そのものをネーミングとして商標取りたい、という相談は、実はとても多いです。3件に1件ぐらいは、そういうご相談、と言ってもいいぐらいです。実際、こういうネーミングは、全くの独自の造語を商標として取るよりも、誰もが使いたいネーミングなほど、商標として取れば、効力は大きいと言っても間違いではないので、とても素晴らしい発想ではあるんです。
私は、こういう時に、

”ロゴ化”

をご提案しています。』

鈴木えりな
『ロゴ化??』

たむきょん弁理士
『商標法の条文を解釈すると、”普通に用いられる方法”でなければ、”識別力なし”とは言われないことになっています。つまり、ネーミングだけでは”識別力なし”と言われてしまうのなら、そのネーミングを”ロゴ化”すれば良いだけの話ですよね。』

鈴木えりな
『そうなんですね!!もうちょっと具体的に、”おうちティーチャー”の場合で、友達が取れる選択肢を、教えてもらえませんか?』

たむきょん弁理士
『いいよ。ちょっと時間ちょうだい。』

(10分後・・・)

鈴木えりな
『先生、何を書いてたんですか?』

たむきょん弁理士
えりなさんのお友達が、どうしても”おうちティーチャー”の商標を取りたいとお考えの場合の、考えられる選択肢を、ノートに書いてみました』

【A】ネーミングに少し工夫をし、独自性を持たせる

『ちょっと本意ではないかもしれないけど、例えばこの図のように「KOKORO(ココロ)おうちティーチャー」と少しネーミングを工夫することで、「サービス内容そのもの」という指摘を脱すれば、”識別力あり”という判断は得られます。ただし、後日、他人が、”おうちティーチャー”(ロゴ化)で商標を取りたいと出願した際には、この商標で、登録を排除できるかは、何とも言えない所です。類似と判断してもらえるか、非類似と判断されてしまうか、微妙なラインですね』

【B】ネーミングそのものを、多少ロゴ化する

『読み方は「おうちティーチャー」としか読めませんよね。しかし、見た目は、「う」と「ち」の文字が顔のように工夫してあるため、「普通に用いられる方法」には該当しませんね。こうすることで”識別力あり”と判断を得ることも可能です。この商標で登録を得られれば、他人が後日、”おうちティーチャー”をロゴ化して登録を得ようとしても、おそらくはこちらの商標と類似と判断され、登録を得ることはできないでしょう。

【C】ネーミング+ワンポイントロゴを付ける

ワンポイントロゴが付いている時点で、”普通に用いられる方法”には該当せず、”識別力あり”と審査では判断されると思います。”おうちティーチャー”の文字列部分は、この図のように手書きなどではなく、よく使われるフォントでも全く問題ないと思います(明朝体やゴシック体など)。これで登録を得れば、おそらくは、他人による後日の”おうちティーチャー”(ロゴ化)の登録を排除できると思います。類似と判断されうるので。

鈴木えりな
『なるほど、具体的にロゴ化のイメージが出来ました。ところで、”効力”の面では、”おうちティーチャー”とネーミングのみで取得をする場合と比べて、ロゴ化することで、劣らないのでしょうか。

たむきょん弁理士
『相変わらず良い質問をしますよね、えりなさん。大前提として、”おうちティーチャー”は前述の通り、ネーミングだけで登録を得ることは難しいから、あくまで、効力を最大限保った上で、どんな選択肢があるか、という風には考えてお客様に助言するようにはしています。
その前提で考えれば、”他人の「おうちティーチャー」含む後日の出願を、排除できるかどうか”という観点で、上記の特にBとCは、十分にその効力を発揮できると考えています。商標の審査については、簡単に言えば、全体で似ているか、要部に分けて、要部が似ているか、の大きくは2つの観点で、審査されますので、お友達が”おうちティーチャー”とはっきり商標に含ませれば、それは十分、後日の他人の出願商標に、影響を及ぼすと、私は思いますよ。』

鈴木えりな
『なるほど!よく分かりました。さっそく、友達にアドバイスして来ます!ありがとうございました!!光が見えて、嬉しいです!』

 

※ブログ監修の田村(弁理士)は、商標・著作権・不正競争防止法など、知的財産に関する小さな問題点でも相談に乗っておりますので、お気軽にこちらの当所サイトを覗いてください。

※当所の、商標サービスサイト⇒こちら

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