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官公庁オークション「黒夢」商標は、25万円の価値があるか

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<ニュース概要>
黒夢のボーカル、清春氏の経営する会社が税金滞納をしたことを受け、財産が差し押さえられ、その1つである、「黒夢」の商標権が、Yahoo!官公庁オークションで売りに出された、とのニュース(ただし、当サイトが本日調査をした所、すでに当オークションサイトからは削除されている)

鈴木えりな
黒夢、ってあの有名な黒夢ですか?!
たむきょん先生
『そうみたいだね。僕も高校生の頃かな、黒夢の”BEAMS”という曲、好きだったよ。(今、BGMにしています)』

鈴木えりな
もし、第三者が、競売に出された”黒夢”商標を買ってしまったら、どんなことになるんですか?

たむきょん先生
『商標権のチカラをストレートに考えると、”その新しい商標権者以外の者は、許諾なく、”黒夢”という商標を、商標権が設定されている商品分野には使ってはいけない”ということになるね』

鈴木えりな
え?!じゃあ、黒夢が、例えば新しいアルバムを出したい、なんて時に、黒夢って名乗っちゃいけない、って可能性もあるんですか?

たむきょん先生
『一見、そういう誤解をしてしまいかねないよね。でも、それはちょっと違うんだ。まず、黒夢にとって、”黒夢”というのは、自分たちの名称だよね?商標権が取られた翌日から、自分たちの名称が突然使えなくなる、なんてことがあったら、経済活動に支障をきたすので、それは、商標権では出来ないことになってるんだよ。”マツモトキヨシ”という有名な名称が商標取られているとして、ある日突然、松本きよしさんが、薬屋さんを出来なくなる、なんてことがあったら災難すぎるでしょう?それと一緒。』

鈴木えりな
そっか、、この”黒夢”商標は、オークションで25万円とニュースに記載がありましたけど、それなら、こんな金額の価値ってあるんでしょうか?

たむきょん先生
『今ね、ざっと、Yahoo!官公庁オークションでの商標権の売り情報を見たけど、そのほとんどが1万円だったよ。これが何を意味するか、だね。つまり、商標というのは、確かに”ブランド”なので、有名なものであれば、高い価値があると考えても、間違いではない。でも、”商標”の価値って、その商標に宿っている、”ブランド品質”なんじゃないかな。』

鈴木えりな
ルイヴィトンっていう名称は、ルイヴィトンが販売しているバッグや財布の品質が良いから、そのブランドに価値がある、ってことでしょうか、、つまり、ルイヴィトンの商標を、ある日、全くバッグも作ったことがない企業が、購入しても、そのルイヴィトンのブランドを付して販売する今後のバッグには何の価値もない、ということ、、でしょうか・・

たむきょん先生
『その通り。”黒夢”の価値って、あの二人のキャラクターと、あの独創性のある音楽だよね。それと一体だからこそ、商標にも価値があるんじゃないかな。25万円の価値は果たして、、、』

end

 

 

※News出典:ハフィントンポスト、http://www.huffingtonpost.jp/2016/09/13/kuroyume_n_12002386.html
※画像は、黒夢オフィシャルサイト、http://kuroyume.jp/special/より引用

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みぎのうで知財事務所(代表 田村)

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