最近、『AIの開発が進むと、就職難になるのではないか?』という疑念が取りざたされています。
ただ少子化の波が止まないご時世ですので、今の子供たち世代の仕事がなくなる日はなかなか来ないでしょう。
しかし、AIが仕事の細部にまで活用されることが当たり前となれば、今の子供たち世代が就職する頃には、『低賃金化』を余儀なくされる可能性は十分にあります。
今回の記事は、
『AIを使いこなせる大人に成長するために、小学生のうちから、”経営コンサルタント”的な資質を磨こう!』
というものです。
10年後には47%の仕事がなくなると言われている

(マイケル・オズボーン博士。2016年。「AIは仕事を奪う存在か、シンギュラリティは来るか–識者が語る共生への道」より引用)
でも、科学的な根拠のある無しは置いても、十分にありうる話ですよね。
だって私たちが1日8時間仕事をしていても、半分ぐらいの時間は、”単純作業”だったり、”システム化”できる仕事だったりをしているなぁ、と感じませんか(笑)』

これらのお仕事が10~20年後になくなる、と想像するよりも、これらの仕事のうち、AIに代えられる部分が、AIに移行する、と想像するといいのではないかと思います。』
そもそも”AI”とは?

- 人間の知的な振る舞いの一部をソフトウェアを用いて人工的に再現したもの
- 経験から学び、新たな入力に順応するもの
- 大量のデータからパターン(法則)を認識させる
- データを用いた反復型の学習と発見を自動で行う
- 学習の結果、人間が行うようなケースバイケースの対応が可能
何か経験をしたあとに、その経験に基づいて、どういう対応をするか、を改善できるソフトやマシーン
というような認識のほうが、適切なんですね』
AI”は”おもてなし”が苦手なのか?

えりなさんの言うような、相手を思いやって、行動やリアクションを変更させる、ということを”おもてなし”と呼びましょうか。
私は、AIが、”おもてなし”を苦手とするとは、実は思いません。
例えば、飲食店の従業員に、AIを搭載したロボットを1台、導入したとしましょうか。そのAIロボットに、以下のような学習ソフトをインストールしてはいかがでしょうか。
- 男性と女性(老若男女)の表情のパターンを何万通りと認識していて、どの表情だとどういう感情か、を高い確率で予測でき、予測に失敗した場合、その失敗も学習する
- 過去にその飲食店で、従業員がお客さんからされた質問1万個を記憶し、それに対するリアクションを表情や会話速度から何パターンか用意し、選択できる
- 過去にその飲食店で、実際に起こったクレーム1万通りを全てインプットし、その原因となったお店側の”落ち度”も紐づいていて、未然に防ぐ方法を理解している
完璧とは言えませんが(人間でも、完璧な従業員はいませんからね)、少なくとも上記がインストールされていれば、多くのケースで、お客さんの心を即座に理解し、なるべく最適な行動をお客さんのために取ることができるのではないでしょうか。
つまり、2019年や2020年の今はまだ、AIロボットが、相手の心を読み取り、おもてなしを適切に返すことができなくても、人間がどういう心理プロセスでおもてなしを出来るのか、をアルゴリズム(数式)に出来れば、100%とは言いませんが、90%の状況においては、AIロボットも、人間に劣らない程度のおもてなしができるようになると考えられます。
だから、単純に、おもてなしの心さえ忘れなければ、私たちの仕事はAIには奪われない、とは言い切れないんです。』
どういう資質が、AIと付き合うのに必要か?

私は、
小学生のうちから、”経営コンサルタント”習慣を身に着けよう
と提案したいんです』
※『経営コンサルタント』とは
大きくは以下3つのどれかを担う、仕事です。
- 【アナリスト】
会社の経営上の課題や、将来のニーズなどについて、過去の統計データをまとめて、仮設を立てる - 【アウトソーシング・コンサル】
お客様の会社が、自前で人材や機械を用意するのが大変な仕事の部分を、ゴソっと部署ごと任せてもらう - 【戦略コンサル】
会社の課題や、これから育てたい部門を、お客様の”右腕”になって、一緒に解決したり、育てていく
具体例で考えてみましょう
経営コンサルタントを担うAIロボットが出来たとしましょうね。
ある飲食店のコンサルティングを担います。
7月と8月は、どうしても売上が伸び悩んでしまう。その原因と解決法の提案が仕事です。
過去の類似する立地や規模、業態の飲食店の売上データが何万件と記録されているとして、このAIロボットは、7月と8月の売上が伸び悩む要因と、解決策を導き出しました。
・・・これは、AIの仕事としては立派な成果と言えます。十分に、その飲食店の経営者は、参考になるでしょう。
ただし。
ここで、もう1人、登場させましょう。アイデアをフル活用して、経営者が思いつかなかったような提案をするコンサルタント。
彼は、まず、AIロボットに、上記のように過去のデータから、要因と解決策を導き出させますね。
でも、それを経営者に持っていくのではなく、
『じゃあ、どうしたら、その要因を、もっと効率的に、もっとコストダウンさせて、もっと経営者にとってワクワクする形で解決できるか』
のアイデアを1週間かけて、絞り出します。時には、経営者や従業員にも、インタビューをします。
そして、まとまった考察を、AIロボットが導いた仮設と共に、”オリジナルなアイデア”として、経営者に持参しました。
AIが得意なこと・苦手なこと
AIロボットは、このような情報処理は難しいかもしれません。それは、AIロボットにとって得意なことは、問題解決のために、どの情報網を駆使すれば解決の仮説を導きやすいのか、が明確な場合です。
一方で、保有しているデータと、解決策の関連性が不明確で、そして、売上改善、楽しさ、効率性、など、異なる尺度を組み合わせることや、過去のデータに入っていない解決策を、ゼロから創出すること、これは、AIが苦手とする仕事と言えます。
登場したコンサルタントは何が出来たのか
まとめると、AIロボットの次に登場した上記のコンサルタントは、以下のことが出来たんですね。
- 正解の確率や、説得力を増すために、AIロボットによる最適なデータ分析を選択できた
- 機械的に出た解決策の導入後の、近い未来を想像し、リスクや懸案を考察できた
- そのリスクや懸案に対して最もふさわしい解決策というアイデアを捻出できた
- 事前のネゴシエーションの狙いも込めて、関係者たちと必要なコミュニケーションを取れた
明日から出来る簡単な”経営コンサルタント”習慣!

<<AIと将来必ず上手に付き合える!”経営コンサルタント”習慣>>
- 知らないことが出来たら、すぐ人に聞かない。辞書か親のスマホで、自分で調べる。
⇒情報探索のチカラ - Googleなどネット検索は、”何という言葉で調べれば一発で解決するか”、検索キーワード選びを工夫する。
⇒情報探索のチカラ - いつも親に質問している所、他の人に質問をして答えにたどり着いてみる。
⇒情報探索のチカラ、コミュニケーション力 - 親に「〇〇やってもいい?」「〇〇を買っていい?」と質問したら、あまり良い顔をしなかったとき、「どういう不安があるのか?」を想像して、親に確かめてみる。
⇒リスクや懸案の想像力 - 普段やらないことを友達と盛り上がってやろうとしている時、一歩踏みとどまって、「どういう危険があるか?」を考えてみる。
⇒リスクや懸案の想像力 - テストの時間が余ったら、落書きしてもいい問題用紙の裏に、『もしお金も時間も自由に使えたら、どんなことをしてみたい?』などをその用紙にたくさん書いてみる。
⇒アイデア・発想力 - クラスで喧嘩や問題が起きて、先生が解決策を指導してくれたとき、思い切って、考えを発表してみる。もっと面白い解決策を。
⇒アイデア・発想力 - 先生が教えてくれる算数や数学の解き方とは、違う、自分なりの面白い解き方を見つけてみる。先生に伝えてみる
⇒アイデア・発想力 - クラスの苦手な子について、どうして苦手なのか、自覚してみる。その上で、1日1回、小さいきっかけでもいいから、話しかけてみる。リアクションは気にしない。
⇒コミュニケーション力 - いつも親が「ダメ!」と断ることを、どうやってトークを進めれば、「分かったよ」と言ってもらえるか、”交渉方法”を工夫してみる
⇒コミュニケーション力
執筆:田村恭佑
(認知心理学×弁理士×経営コンサル)

