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会社を辞めそうな社員のシグナル3つを見極めよう

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採用市場において、空前絶後の「売り手」市場。
つまり、企業にとって社員は非常に採用しづらく、求職活動を行うかたにとっては、働く地を選びやすい時代。
今回の記事は、『会社を辞めそうな社員のシグナル3つを見極めよう』という内容です。

採用市場において、空前絶後の「売り手市場
つまり、企業にとって社員は非常に採用しづらく、求職活動を行うかたにとっては、働く地を選びやすい時代。

私は経営コンサルタントとして計11年、企業からお仕事をいただいています。
その中で、寂しいことに何人もの顧客の社員の退職を目の当たりにしてきました。

採用に尽力することは多々あります。
しかし、「退職を防ぐ」ことに尽力することのほうが、実際は重要視しています。当たり前ですね。

今回の記事は、『会社を辞めそうな社員のシグナル3つを見極めよう』という内容です。

 

空前絶後の「売り手市場」

『たむきょんさんのお客さん企業では、社員の定着状況や、求人時の応募状況は、いかがでしょうか?』

『まず、社員の定着状況は、悪くありません。私自身もコンサルタントとして、経営者様から明確に依頼されなくても、”社員(アルバイト含む)の退職を防ぐ”ための努力を絶えずしています。

次に、求人時の応募状況は、非常に苦戦を強いられています。採用時の給与を高めに設定されても、やはり応募は非常に少ない状況です。1人を採用するためのコストは、年々増しています。

採用というシーンにおいて、空前絶後の「売り手市場」と言えます。「買い手市場」が再びやってくる日は、、、残念ながら、ないと言っても間違いありません(たとえAIが多くの仕事を代替してくれたとしても、です)』

 

予期せぬ社員の退職のリスク

『社員さんやアルバイトさんが、予期せずに退職されると、企業にとってはどういうリスクや損失があるのでしょうか?』

予期せぬ社員・アルバイトの退職による、リスク・損失の大きな所を、以下に箇条書きしますね。

  1. 当然、採用コストが突然発生する
    (社員1人あたり20~50万円、アルバイト1人あたり10~20万円。業種により増減)

  2. サービス品質が大きく低下する
    (せっかく1名を、一定水準まで教育しても、お辞めになると、企業全体としては、ガクンとサービス品質が落ちる事態に)

  3. 「売り手市場」においては、往々にして、「初期能力」、「資質」、「性格」の面で、妥協して採用せざるを得ない
    (これは、年々、採用して入ってくる社員のかた、アルバイトさんの、資質の面で、低下傾向を感じます。売り手市場ということは、優秀な人材は、当然、入社する企業を、選べるわけですからね)

 

 

退職と離婚は似ている。シグナルが必ずある

『企業、経営者のかたにとって、社員さんやアルバイトさんの退職って、頭を悩ます重大なことなんですね・・』

『本当に、その通りです。私も、コンサルタントとしての顧客先の社員のかたの退職のニュースを聴くと、金づちで頭を打たれたぐらいのショックを受けますよ、やっぱり
。゚(。>ω<。)゚。』

『どうにかして、社員さん、アルバイトさんの退職の意向や兆候を、つかむことって、出来ないのでしょうか?』

『私は少なくとも、第三者の立場でもあるので、”辞めてしまうかもしれない”という社員さんは感じとります。半年間ぐらいは、経営者様や上長のかたに、アラームを鳴らし続けます。

つまり大切なことは、”社員さんやアルバイトさんは、突発的に、衝動的に、退職を決意するわけではない”ということです。

これは、夫婦の離婚に似ていると、常日頃、感じています。突然別れを告げられたご主人は、パニックになったりするわけですが、実際は、離婚を切り出した奥様は、1年間も2年間も、何度も、シグナルを鳴らしている、ということはよくあることですよね。それに気づかなっただけなんですよね。

これは、会社と社員、すなわち、結婚ぐらいの決意のある関係において、かなり共通点があると思います。』

 

退職を考える社員の3つのシグナル

退職を意識し始めている社員さん・アルバイトさんの、行動などの兆候、シグナルは、どのようなものですか?』

『シグナル(信号)にかけて、大きく3つを挙げます。

  1. (お客様のための)工夫がほとんど見られなくなる
  2. 直属の上長との面談や、休日の連絡を避けたがる
  3. 付き合う同僚、プライベートの友達が変わる

『なるほど・・・
それぞれ、簡単に説明してもらえませんか?』

『はい。以下、説明します。

1.(お客様のための)工夫がほとんど見られなくなる

つまり、「最低限の仕事」に終始し、「プラスα」の仕事を、急にしなくなります。気持ちが切れちゃったんでしょうね。

当然、ミスも多くなります。面談や会議で、自分の考えをあまり発言しなくなるのも、兆候です。気持ちがどうしても、向かなくなるんですね。

 

2.直属の上長との面談や、休日の連絡を避けたがる

1対1での面談で、気持ちを探られたり、熱意を求められたりするのを、苦痛に感じるので、そういう機会を避けるようになります。

また、これまで、熱意があったから、休日でも、上長との電話やLINEに迅速に応じていたのが、気持ちが切れてしまっているため、休日の仕事対応が億劫に感じるようになります。

 

3.付き合う同僚、プライベートの友達が変わる

これまで、熱意のある同僚と会話するシーン、やりとりが見られていた場合、そういう前向きで熱意のある同僚や先輩らと、あまり話をしなくなります。会話が合いませんからね。

加えて、雑談のはしばしに登場するようになるのが、いわゆる”あまり頑張っていないグループ”のことです。仕事に熱意が持てなくなったかたは、意識してか無意識か、あまり頑張っていない方々との遊びを、増やしていく傾向にあります。』

 

シグナルを感じ取ったら、経営者はどうすべきか

『言われてみたら、3つとも当たり前なシグナルですね。経営者さんは気付けないものでしょうか・・』

『えりなさん。非常に、核心を突いた質問ですね。
先ほど、社員の退職と、夫婦の離婚は似ている、と書きましたね。

兆候は、1ヶ月や2ヶ月ではないぐらい、1年、2年と、ずっとあったはずなんです。

経営者のかたの無神経なハッパや、相手の気持ちに寄り添わない叱責、達成できない目標の押し付け、などでの、相手の表情などをしっかりと見ていれば、何度も何度も、兆候はあったんです。

少しだけ厳しい見方になりますが、本来は、事前の兆候に気付けるようであれば、、先ほどの3つのシグナルにも当然気付きますし、もっと未然に気付いて、心のケアや、やりがいやモチベーションへの働きかけを、してあげられたのではないでしょうか・・』

『そうですね・・
もし、経営者のかた、上長のかたが、先ほどの3つのシグナルを感じ取ったとき、何をすべきでしょうか?』

『私は、そういうシーンでは、以下をご助言すると思います。

1.どちらの路線で行きたいか、心づもりを決める

一番大切なことですが、経営者のかた、上長のかたは、すでにやる気を喪失している社員さん・アルバイトさんに、それでも残ってほしいと考えるのか、それとも、もう致し方ない、と見切りを心の中で付けるのか、どちらの路線で行くか、心づもりを決めることが大切だと思います。
(それはもちろん、こちらから引導を渡したり、けしかけたりする必要はありません。ちょっとした気の迷いの可能性もありますから)

 

2.面談、ランチ

二番目に大切なこと。それは、「1対1で、話す機会を作る」ということです。引き止めたい場合でも、たとえ、見切りをつける心づもりを持ったとしても、です。
1人の社員やアルバイトさんが感じる、会社へのわだかまりは、実は、80%の社員さん・アルバイトさんは、それに近いわだかまりを持っています。

信じたくないかもしれませんが、これは、私が過去多くの企業をお手伝いさせていただいている中で、感じている確かな事実です。

ですから、慰留しないにしても、じっくりと、1人1人の心境と向き合う、本音を言ってもらいやすい機会を作る、ここから、目を逸らしてはいけないんですよね。

 

3.社員求人

退職願を出す社員さん・アルバイトさんは、たいてい「1ヶ月」の猶予を設けて、出しますね。
1ヶ月で、戦力であった社員さん・アルバイトさんの穴が、埋まるはずはありません。

したがって、先行で経費が発生してしまうと感じるかもしれませんが、コスト安な手法から、本格的な手法まで、それは緊急度に応じて使い分ける必要がありますが、求人活動は常に、「先行」で、やっていきましょう。足りなくなってから、悩んでも、、、あとの祭りですし、その期間の、顧客に与えてしまうマイナスイメージは、数十万円では、とてもとても、取り返せませんから・・・』

 

執筆:田村恭佑
(経営コンサルタント/弁理士/人間関係メンター)

記事をお読みくださり、ありがとうございます。

商標・知的財産、民間資格の設立、人間関係、これらで、ご相談いただけることがありましたら、是非お気軽に、こちらからお問い合わせください。近日中にご返信いたします。

みぎのうで知財事務所(代表 田村)

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