特許より『商標』の方が断然おすすめって本当?
個人事業主が最初に考えるべき「知的財産」を整理します
これから事業を始める方や、独立したばかりの方から、
こんな質問を受けることがあります。
「特許と商標、どちらを先に考えた方がいいんですか?」
「特許の方がすごそうな気がするんですが……」
結論からお伝えすると、
多くの個人事業主にとって、先に考えるべきなのは商標です。
まず結論です
特許よりも、商標の方が事業に直結しやすいケースが多いです。

特許と商標の簡単な比較表
特許と商標は、守るものがまったく違う
まず大前提として、
特許と商標は守る対象がまったく異なる制度です。
- 特許:まだ世にない技術、物を生産する(新しい)方法
- 商標:商品やサービスの「名称」・ロゴマーク
どちらが優れている、という話ではありません。
目的が違うと考えてください。
個人事業主の多くは「技術」より「名称」を使っている
個人事業主として活動する場合、
次のような行動をしている方が多いのではないでしょうか。
- サービスや講座に名称を付けて集客している
- SNSやWebサイトで名称を前面に出している
- その名称(ブランド名、講座名etc..)で仕事を受けている
これはつまり、
技術よりも「名称」が事業の中心になっている状態です。
特許が向いているケース
もちろん、特許が不要というわけではありません。
たとえば次のような場合は、特許を検討する価値があります。
- 他にはない独自の技術や仕組みがある
- その技術が事業の強みそのものになっている
- 第三者に真似されると致命的な影響がある
ただし、特許は取得までに時間と費用がかかる点も理解しておく必要があります。
また、特許出願をしてから1年半で、技術は公開されるため、ライバル他社は「少しでも技術を変更して」似たようなことを事業にします。これで特許侵害を回避できるケースがけっこうあるからです。
そうすると、特許を取っていく場合、1つではなく、どんどん「抜け道を防ぐ」ように特許を取り足していくことになり、これもかなりの体力戦であり、コスト合戦となります。
商標が向いているケース
一方、商標は次のような場合に非常に相性が良い制度です。
- サービスや講座の名称を使って活動している
- 今後も同じ名称で続けたいと考えている
- 名称を他人に使われたくない
商標は、
これから育てていく事業の「看板」を守る制度だと考えると分かりやすいでしょう。
弁理士としての実感
よく相談に来られるお客様からは、
「商標も特許も同じだと思っていた」
「商標のことを、特許と呼んでいた」
と言われます。
私が明確に商標の制度についてご説明を差し上げると、すぐに商標登録のご決断いただくお客様が非常に多いのが実態です。特にコロナ期頃から顕著に、商標登録のご依頼が増えています。インスタグラム・YouTubeなど発信手段がどんどん増えている、身近になっていることが原因かと考えます。
「特許か商標か」で迷ったら、まず商標を理解する
という順番をおすすめしています。
まとめ
- 特許と商標は、守る対象がまったく違う
- 個人事業主の多くは「名称」を使って事業をしている
- 事業に直結しやすいのは商標であることが多い
どちらが必要かは、事業の内容によって異なります。
まずはご自身が何を守りたいのかを整理することが大切です。
商標や特許について迷ったら、お気軽にご相談ください。
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Instagram:@tamkyon

