
こんばんは。
我が家には、この春で小学1年生になった長男(と、もうすぐ3才の次男)とがいます。
長男の保育園のときには、「社交的である」ことが、得することなのか、はっきりと考えたことはありませんでした。
しかし、彼が小学校に上がって、彼の友達との関わり方の様子を見たり、彼から色々と話を聴いたりする限り、小学校に上がると、社交的であるかどうかが、新生活を充実させられるかどうかの、大きなポイントになると、実感しています。
(彼はいつもタメ語なので、馴れ馴れしい部分はありますが・・)
今回の記事は、お子様が、あまり社交的ではない、人見知りがひどいと、お悩みの親御さんに向けて、特に年長さん~小学2年生ぐらいの時期にできる、実践的な「社交性」レッスンを考え、記事にしたく思います。
社交的な子は、3つの面で、大きく得をする
- 先生や学童の職員さんに顔と名前を憶えてもらいやすい
- お友達を作りやすく、本当に合う友達を選びやすい
- 他人の説明や指導に関心を持ちやすく、物を習得しやすい
上記1は、少し馴れ馴れしいぐらいでも、担任の先生や学童の職員さんによく話しかけるほうが、もちろん早く、顔・名前・キャラクターを覚えてもらえます。
先生方・職員さんも人間なので、やっぱり、自分を気に入ってくれる子供のことを、どうしても、気にかけてくれやすくなるのが心情ですよね。
次に2は、小学1年生や2年生の頃だと、まだまだ他人への関心は薄く、基本的には、自分の好きなことや、今やっていること、に1点集中で、意識があるように見受けられます。
そういう子たちが集まっても、交流は生まれません。
しかし1人でも、そこに、「他人の関心事にも積極的に絡む」ような同級生がいると・・・個と個だったものが、輪になりやすくなります。
そうなると、たまたま趣味が一緒だからよく話す、という段階から、「その中でも、穏やかさや、他人への愛着の持ち方」なども、相性が良いお友達を、選択しやすくなります。
最後に3は、後述しますが、社交的な子は、「他人の言葉や考えに強く関心を持ちやすい、好奇心旺盛」である場合が非常に多いです。
そういう子は、知識が「広く浅く」付くよりも、興味を持ったことにどんどん深い知識が付きますので、やっぱり物の習得という面でも、得をしますね。
つまり『社交的』とは、以下のことを言います
厳密な心理学などの視点での言葉の定義は置いておいて、この記事で言う『社交的な子』とは、以下全てを満たす子を言います。
- 親以外の大人への過度な警戒心が無く、
- 同年代の子の話題と自分の知識とをすぐに結び付けることができ、
- 年代問わず、他人への関心が強い子
皆様のお子様は、いかがでしょうか。
社交的な子は、犯罪に巻き込まれやすいのか?
先に補足をいたしますが、親御さんの中には、
『社交的だということは、見知らぬ人ともすぐに打ち解けて、誘拐などされるリスクも高くなるのではないか?』
とご不安に思われるかたも、当然いると思います。
私自身で言えば、その不安を前にして、以下のように考え直したんです。
『見知らぬ人と仲良くなってしまい誘拐されるかもしれないからと言って、大きな得をする”社交性”を、わざわざ失わせてしまうような子育てはしたくない。何か対策はあるはず』
と。
そこで、その後、どういう対策にたどり着いたかと言いますと、
”見知らぬ人にこういう言葉がけを受けても、絶対に付いていってはいけないよ”というリスク教育は、ちょっと買い物中にそばを離れるようなシーンがあれば、その都度、徹底的に、そして、具体的に、行い続けています。
そのことさえ出来ていれば、社交的であることと、誘拐などのリスクを避けることとを、両立できると、今は確信しています。
もしかしたら、以下のようなことでお悩みではないでしょうか。
この記事を読んでくださっている、ということは、ひょっとしたら、皆様のお子様に以下のような様子が時々お有りで、親御さんとして、不安に感じたり、悩まれたり、していませんでしょうか。
- 電車などでせっかく優しいご年配のかたが話しかけてくれても、プイっとそっぽを向いてしまう
- 小学校への通学路で、近所の人が挨拶をしてくれるのに、返さない、うつむいてしまう
- 友達がそばにいない時の小学校での様子は、ただただ沈黙している
- 小学校がつまらない、先生が少し怖い、などとよく言う
- 学校での様子ややり取りを質問しても、あまりハッキリ教えてくれない
- (他の学年の子とも一緒に過ごす)学童に、あまり行きたがらない
1~4才の時の、親御さんの姿勢に、大きく影響される
私が、研究を進めている中では、多くの場面で、
『お子さんの人格形成は、4才までには決まる』
と、説かれています。
私がお子さんの様子を見させていただくと、多くの場合で以下のようなことが、よく見受けられます。
- 笑顔が非常に少ないお子さんを見て、そのあと、親御さんの顔を見ると、やっぱり笑顔がほとんど見られない
- お子さんが「ねえねえ」と話しかけている時に、親御さんが、だいたい毎回、同じようなリアクションで返している
- お子さんが、あまり心を許してくれないようなシーンで、そのあと親御さんとお話をすると、「うちの子があまり行きたがらないので・・・」と、交流の場を親御さんのペースで決めることができていない
- お子さんが他人の挨拶を無視してしまったときに、横にいる親御さんも、その状況を見て見ぬ振りをされている
上記のようなシーンは、当人にとっては1年間に10回ぐらい、場合によってはもっともっと訪れているはずです。
これらのような事態が、例えば1才頃から4才頃まで何度も何度も繰り返し起こっていたら・・・
やっぱり、お子様はどうしても、社交的な子では無くなってしまいます。
つまり、ほんのちょっと耳が痛いかたもいるかもしれませんが、
『1~4才の時の、親御さんの姿勢で、お子様の”社交性”はかなり決まってくる』
と言えます。
ただし、5~7才でもまだ間に合う7つの「社交性」レッスン♪
しかし、スポンジのように、『良いものと分かれば、本能で吸収する』のが、人間の子供の特徴です。
つまり、『ただ、ルールやマナーとして押し付ける』のではなく、『ちょっと社交的に頑張ったら、こんなに得した。良いことがあった』ということとセットで、気付かせてあげることで、5~7才になってからでも、十分に、乾いたスポンジのように、良いものを吸収する精神で、”社交性”が磨かれるものと考えます。
そして・・「レッスン」とは、お子様のレッスンではなく、親御さんのためのレッスンです。
以下、具体的なレッスンをご提案します。頑張り過ぎなくて構いません。できることから、そして、やりやすくなるようにご自身でアレンジして、取り組んでみてください♪
- 親子でいるときに、他の親御さんからあなたのお子さんに質問されたとき、代わりに答えない。お子さんが答えるまで待つ。
- 「ねえねえ」とお子さんが何か教えてくれるとき、毎回同じようなリアクションをしないようにして、いつも以上に、料理などの手を止めて、深くその話を聴いてあげる。
- マンツーマンで完結する習い事ではなく(例:くもん、そろばん、習字、ピアノ・・)、5~10人でコミュニケーションを取るような習い事を、始めさせてあげる(例:ダンス、グループ英会話、チームスポーツ)
※ただし、言葉遣いや敬語を強要するような雰囲気の習い事は、逆効果です
- 親にとって、直してほしいような言葉遣い、暴言などを、叱らない。子供らしい表現だと笑ってあげて、本音をはっきり言う姿勢を萎縮させないようにする
- テレビでもゲームでも、趣味を手助けしてあげて、学校が許す範囲で、その趣味を表すようなアイテムも、身に着けさせてあげる。それが目印になり、仲良くなりやすくなる(例:好きな野球チームの帽子、ポケモンのキーホルダー、プリキュアの何か、など)
- お子さんにとって未知のファミリーでも、親の友達一家と交流の場を持ってみる。他の親御さんとの接点を多く作ってあげる。
- 親以外の大人に、はっきり応対したあとに、とにかく褒めてあげる。指摘はしない。
いかがでしょうか、きっと、「それなら簡単だ」とお思いになったのではないでしょうか♪
今回の考え方は、
『親に萎縮しない子は、社交的になっていく』
と名付けましょうか☆
執筆:田村恭佑
(人間関係メンター、弁理士、経営コンサルタント)