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日本酒の銘柄に「令和」は避けたほうがいい。たった1つの理由

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昨今、TVやSNSで、商品に「令和」と印字したものを販売しているシーンが取り上げられ、話題性が伺えます。日本酒でも焼酎でも、銘柄として「令和」というお酒を作ることは、お薦めしません。そのたった1つの理由を記事にします。

こんばんは。弁理士×経営コンサルタント×認知心理学、田村(たむきょん)です。

 

今日が2019年4月24日なので、いよいよあと1週間で平成が終わり、令和時代に突入します。

昨今、TVやSNSで、商品に「令和」と印字したものを販売しているシーンが取り上げられ、話題性が伺えます。

実際にそういう日本酒があるか、存じ上げませんが、日本酒でも焼酎でも、銘柄として「令和」というお酒を作ることは、お薦めしません。

そのたった1つの理由を記事にします。

(お酒の銘柄に限らず、あらゆる商品名に言えることです)

 

日本酒の銘柄に「令和」。商標登録できるのか?

『たむきょんさん、確か、「令和」って、商標登録できないんですよね?』

『そうです。前に書いたこちらの記事、ご参照ください。(新元号で商標を取る方法)』

『そしたら、日本酒の銘柄として「令和」というのは、どの企業でも商標登録はできないと考えていいのでしょうか?』

『はい、基本はどの企業も、日本酒の銘柄として「令和」は商標を取得できません。
(あしげく使い続けて、「令和」という、日本中で有名なたった1つの日本酒が生まれた場合、特例として、「令和」商標を得ることは可能ではあります。特許庁の説明はこちら

また、「令和」+「“識別力“のある言葉」 なら商標登録も可能です。以下が具体例です。
(識別力・・・自分の商品名が、ほかの商品名とが区別できるかどうか

  1. 日本酒    『令和の如く』
  2. 塾の名前   『令和を生き抜くお金塾』
  3. 飲食店の名前 『Is It Reiwa?』

 

基本は、どの企業も自由に「令和」という日本酒を作れる!

『・・ということは、「令和」フィーバーに便乗して、あちこちの企業が、商標の有無を気にせずに、銘柄「令和」を作り、販売することは、出来るわけですよね?!』

『その通りですね。
日本酒で存在するか、は存じ上げませんが、様々な商品で、「令和」と大きく印字した商品を、実際に販売しているのを、ニュースなどでよく目にしますね』

『つまり、販売できる、ということは、販売していて、第三者から、「販売差し止め」を受ける可能性は無い、と考えていいんですよね?』

『はい。基本的には、権利行使は受けることはないでしょう。

もちろん、3年ぐらいして、ずっと「令和」を銘柄にし続けて、かつ、CMなどもたくさん打って、「令和と言えば、あの日本酒のこと」と、日本中がはっきりと認識するような日本酒が登場した場合、その販売元である企業は、証拠を提出することで、その1つの日本酒に「令和」を商標取得できる可能性はあります。

このような場合は、その「令和」を見事、商標取得した企業から、販売差し止めなどを警告される可能性があると言えます。

しかし、令和フィーバーの間は、そういう事態にはならないでしょう。「令和」という商品名を使う企業が多ければ多いほど、特定の一企業の商品名であると、認識されるに至る(=その企業が「令和」を商標登録してしまう)可能性が低いことになりますからね。』

 

 

日本酒の陳列棚に、10種の全く異なる「令和」が並ぶ可能性あり

『なら、日本酒の銘柄に”令和”を付けて、製造・販売することは、たむきょんさんは、賛成ですか?

『う~ん。令和になる5月から3か月間限定で、縁起物、ということなら、止めません。

しかし、1年2年と販売する予定の銘柄に”令和”と付けることは、私はお薦めしません

『どうしてですか?だって、”令和”を商標取得できる企業が当面は生まれないわけですよね?
つまり、令和という商品名は、自由に使えるわけですよね?
便乗しない手はないと思うのですが・・』

『えりなさん。
”どの企業も自由に、”令和”という銘柄の日本酒を販売できる、という所を、もう少しよく、考えてみてください。

もし、そうだとすると、スーパーの日本酒コーナーには、例えば10社ぐらい、こぞって販売する”令和”という日本酒が、ゴソっと並ぶ可能性がある、ということですよね?

えりなさんの会社が、ものすごく美味しい”令和”という日本酒を販売し始めたとして、消費者の方々に、そのえりなさんの会社の”令和”という日本酒を、ほかの”令和”と間違えずに、選んでもらう自信はありますか?

かなり難しいですよね。せっかくだから、”目印”を自分たちのお酒には、付けたくなりますよね。

その”目印”こそ、やっぱり、独自の商品名であるべきなのではないでしょうか。

”令和の如く”でも、”令和の宴”でもいいと思いますし、やっぱり、自分のブランドと、他社のものとを、消費者が区別できる状態にしておかないと、商品の味、品質で、勝負できず、単純に、以下のような勝負になってしまいますよね。

  • 価格が安い
  • 量が多い
  • 瓶が独特(=瓶の原価は高くなる)
  • CMや宣伝に多く費用を使っている

 

執筆:

田村恭佑
(弁理士×経営コンサルタント×認知心理学)

記事をお読みくださり、ありがとうございます。

商標・知的財産、収益改善・組織作り、人間関係、これらで、ご相談いただけることがありましたら、是非お気軽に、こちらからお問い合わせください。近日中にご返信いたします。

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