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飲食店の開業時の宣伝について

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こんにちは!日野市、八王子市、立川市など多摩エリアを中心に、飲食店やサービス業種の収益改善のコンサルティングをしている、田村(たむきょん)です!!(弁理士もしています) 先日、顧客(クライアント)と、ライバル飲食店のオー...

こんにちは!日野市、八王子市、立川市など多摩エリアを中心に、飲食店やサービス業種の収益改善のコンサルティングをしている、田村(たむきょん)です!!(弁理士もしています)
先日、顧客(クライアント)と、ライバル飲食店のオープンの視察に行ってきました。その「飲食店のオープン(開業)時の宣伝」について、今回は記事にいたします。飲食店以外の業種をオープンさせる予定のかたにも参考になることと存じます。
※「販促」という言葉が出てきますが、「販売促進」の略です。文字通り、宣伝行為の総称を言います

 

飲食店をオープンさせるとき、何をしたらいい?

私の友人が9月に定食屋をオープンさせるのですが、オープン時、開業時って、どういう宣伝をしたらいいのでしょうか?

『お友達おめでとう!!オープン時の宣伝には色々な方法があります。ざっと、箇条書きしますね!便利のために、それぞれに勝手に命名しちゃいますね!(実際の通称は存じ上げません)

  1. 看板作戦
    (お店の外装に大きく、〇月〇日オープン!と工事段階から早々に記載)
  2. SNS作戦
    (facebookやtwitterで、知り合いに向けて、”来てください”とPRをする)
  3. チラシ作戦
    (折込広告やポスティングで、近隣のかたへ広くオープンを告知する)
  4. サイレントオープン
    (特に何もしない。来てくれるのを少しずつ待つ)』

 

それぞれのオープン販促の良し悪し

『たむきょんさんが挙げてくれたものに大別されるのですね!サイレントオープン以外は、全部、手当たり次第やれば売上って上がると考えればいいんでしょうか??

『それでもいいですが、それぞれの販促には良し悪しがあります。簡単に記しますね!

(1)「看板作戦」の良し悪し

メリット:

  • 長期に渡って、オープンすることを認知してもらうことができる
  • 1つ大型ポスターを作って掲示するだけのため、宣伝コストがかからない
  • オープン早々から来客してもらえる
  • 飲食店は出費が少ないため気軽に来店してもらいやすい

デメリット:

  • 具体的な特徴までは訴求できないため、訴求力が弱い
  • オープン早々から来客してもらえるものの、爆発力はない

(2)「SNS作戦」の良し悪し

メリット:

  • 少なからず知り合いや友達のため、応援のために来店してもらいやすい
  • 飲食店は出費が少ないため、友達も気軽に来てもらいやすい
  • 今日や明日、すぐに効果(来店)が見込める
  • 基本的には宣伝コストがかからない

デメリット:

  • 繰り返し宣伝すると、友達があなたを敬遠する可能性がある
  • 友達や知り合いがイコール必ずしもあなたの飲食店のターゲット層とは限らない(ミスマッチ)

(3)「チラシ作戦」の良し悪し

メリット:

  • 情報量が多く、訴求力がある
  • 飲食店は出費が少ないため気軽に来店してもらいやすい
  • 近隣の方々へ、直接訴求でき、近隣の方々にとっても直接挨拶をされたように距離が縮まる
  • 今日や明日、すぐに効果(来店)が見込める
  • オープン直後に想像以上の来客数を得られる可能性がある
  • ある程度の「盛況感」をお客様に見せることができ、繁盛しているお店という安心感を与えることができる

デメリット:

  • 数打てば当たる作戦のため、反応率は低い(1万世帯にまいて、約50組程度の来店)
  • コストがかかる(1万世帯で、だいたい10万円)
  • オープン時は接客力が低く、オペレーションも定着していないため、どっと混んでも不満を抱えて帰られる可能性がある(リピートしていただけない)

(4)「サイレントオープン」の良し悪し

メリット:

  • ゆっくりと来店を得られるため、まず接客やオペレーション、トラブル対応をじっくりと築くことができる
  • 宣伝行為をしていないこと自体の格好良さを感じてもらえる

デメリット:

  • オープン頃は何かとランニングコストがかかるが、オープン時期に売上が低いと、赤字幅が大きくなる可能性がある
  • 接客力やオペレーション力は、ある程度混雑しないと、高まらない(混雑に弱い店舗になる可能性)

 

オープン販促のバランスについて

『なるほど・・・チラシ作戦で折込などで、オープン時にはある程度来客が欲しいとも感じますが、混雑による、来店不満、リピートしていただけないリスク、も想定しないといけないんですね・・』

『そうですね。必ずしも、(4)サイレントオープンが正しい選択とは思いません。前述しましたが、接客やオペレーションを完璧にしてから、たくさんのお客様を迎えたい、と考えたとしても、空席が目立つ状態では、本当の意味では、接客力は高まりませんので。ある程度混んだ状態でこそ、どうやってオペレーションを行えば、適切なサービスが出来るのか、を見つめることができます。

取り組むお店が、フランチャイズなどの、ある程度オペレーションに迷いがない業態なのか、それとも、完全個人店なのか、によっても、するべきオープン販促が変わってくるのでしょうか?

『その通りですね。フランチャイズであれば、本来、オペレーションはカチっと決まっているので、シフト人数さえ揃えれば、理論上は、オペレーションが適切に回るはずです。こういう場合、チラシ販促をしたり、SNSで宣伝したり、看板作戦をしたり、”盛況している様子”で、お客様に安心感を与える、という作戦もありだと思います。

一方、個人経営で、まさにオリジナルな業態であれば、オペレーションを事前に作り上げることは難しいと思うので、最初は、ゆったりとした来客で、少しずつ、ケースバイケースで、オペレーションを作り上げていこう、という作戦も、必要かもしれません。』

 

目先の売上ではなく、2年後の繁盛店を目指そう!

『何を判断基準にしたらいいのでしょうか?』

『私(当社)がコンサルタントとして入っているとき、以下のような手順で、一緒に、計画を練るようにしています。

  1. まず、1年後・2年後の、理想の毎月の収益状況を策定いただく
    (人件費や売上は、読みづらい部分もありますが、それでも、必要な利益額などから、まずは、絵空事であっても、理想の収益状況を、お考えいただくのがよろしいと思います)
  2. 次に、実際の預金残高から、初月や2,3か月目に、どれぐらい売り上げなければいけないかどれぐらい費用をオープン販促に、充てられるか、も現実的な所として明確にしていただく
  3. そして大切なのが、オープン販促その他、オープン時期にいらっしゃったお客様(新規客)に、どうやって、リピーター客になっていただくか、の”リピーター化ストーリー”を一緒に事前にしっかりと考えておきます
  4. オープン販促の、”費用対効果”も、ある程度は一緒に考えます』

『なるほど。つまり、目先の売上のために、オープン販促の計画を立てるのではなく、やっぱり1年後、2年後の理想の状態をまずは考えた上で、オープン販促の計画を立てたほうがいい、ということなんですね!』

『そうですね。経営者様の中には、それなりに打ち上げ花火のようにオープン販促をしてオープン時から集客がないと、ご不安になられるかたが、意外と多いのが実情です。ただし、それはオープン時から1-2年で投資回収をして、お店をリニューアルしても構わない、ぐらいの店舗ならいいのですが、繁盛したなら5年から10年、少なくとも経営されたいですよね?
その場合、新規客だけでは立ち行かないので、しっかりと、新規客からリピーター客への昇華のストーリーも作っておかないと、オープン景気が過ぎ去ったあとに、苦しい思いをすることになります・・』

『それでは、友達にしっかり伝えます!ありがとうございました!』

『お友達、頑張ってくださいね!!』

記事をお読みくださり、ありがとうございます。

商標・知的財産、民間資格の設立、人間関係、これらで、ご相談いただけることがありましたら、是非お気軽に、こちらからお問い合わせください。近日中にご返信いたします。

みぎのうで知財事務所(代表 田村)

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